データ入力作業は企業で業務をする以上必ず発生しますが、基本は単純作業でありクリエイティブな仕事ではありません。データ入力作業を代行業者へ任せれば、自社で無駄なリソースを消費せずにクリエイティブな仕事へ集中できるようになります。
しかし世の中にはさまざまなデータ入力代行業者が存在し、どんな仕事を受け持っているかや信頼性などをいきなり初心者が判断するのは難しい面もあります。
そこで今回はデータ入力代行の依頼を検討している方へ向けてデータ入力代行業者がどんな仕事を代行してくれるのか、そして依頼するメリットや選び方、おすすめの業者などを徹底的に解説していきます。
入力やスキャニングなど!データ入力代行にはどんな種類がある?
データ入力代行にはさまざまな業務が含まれます。複数のデータ入力代行に対応している業者ならば、データ入力に関するいろいろな業務を切り分けて依頼を掛けられるので便利です。
- 文字入力
- スキャニング
- アンケート入力
- 名簿入力
- 名刺入力
- テープ起こし
- 記帳
文字入力
ビジネス書類の文字入力などを代行してくれます。紙の書類やPDF資料などを送付することで、テキストデータとして中から文字を抜き出して納品してくれるのが特徴です。
・紙で取ったメモをテキストデータにして提出したい
・作文のデータをテキストデータ化して保管したい
といったときに活用できます。
スキャニング
紙の書類をスキャンしてPDF化する作業です。データ入力代行業者では業務の一環として、社内で発生するスキャニングの作業も代行してくれます。
社内で大量の資料が発生している場合スキャニングする手間も増えますが、代行を利用することでいちいちスキャナーに紙の資料を取り込んでデータ化する面倒な作業がなくなるので便利です。
・名刺をスキャンしてデータ管理したい
・カタログやパンフレットをデータ化してスペースを削減したい
といった用途で利用できます。
アンケート入力
アンケートはターゲットユーザーの定量データ(数値化可能なデータ)や定性データ(感情によるところの大きいデータ)を収集して、マーケティングに活用するための重要なツールです。しかしアンケートの範囲が大きいとそれだけ集まるデータも膨大になり、集計してデータ化するのが大変になります。
マーケティング分野ではマーケティングデータの収集に時間を取られて分析作業に時間を取れないケースもあるのが課題です。
データ入力代行業者では、データのExcelを通じた集計やグラフ化などに対応しています。代行を依頼することでデータの分析や改善案の立案などに時間を取りやすくなるのがメリットです。
名簿入力
取引先の会社名や担当者の氏名、電話番号などを入力して名簿にするのも時間が掛かる作業です。データ内容が間違っていると誤った場所へ電話を掛けてしまったりとトラブルの基になりかねません。
データ入力代行業者では名簿入力にも対応しています。扱う項目が多く手作業でやると集中力が必要な名簿入力を業者へ任せれば、自社では名簿データを活用したアポイントなどへ時間を割けるようになります。
・クライアントの営業リストをまとめたい
・顧客の会員情報をデータ化したい
といった際は活用してみてください。
名刺入力
名刺は顧客情報の一部として、マーケティング上でも重要な情報源となります。しかし名刺のフォーマットは相手ごとに異なり、項目をまとめながらデータリスト化していくのは一苦労です。
また名刺が紛失してしまうと顧客獲得機会の損失にもつながってしまうかもしれません。
データ入力代行業者に名刺入力を任せれば、名刺の内容をきれいにデータベースとしてまとめてくれます。フォーマットの異なる名刺から正確にデータを抜き出してくれるのも強みです。
テープ起こし
テープ起こしはデータ入力において代表的な作業です。
・会議の録音データを議事録にしたい
・セミナーの内容をホームページや会報で公開したい
といったときにテープ起こしは必要ですが、話者を明確に区別したり「あ~」といった相槌などを把握して除去したりするのに高い集中力とかなりの時間が必要なのがデメリットです。聞き取れない部分にマークをしたりするのも面倒な作業になります。
データ入力代行業者へ依頼すれば、自社で時間を取られることなくテープの内容をデータ化して活用可能です。
記帳
会社の経営状態を金銭的なデータを中心にまとめていく記帳作業は確定申告の際に必要になりますし、会社の現状を把握して戦略を立てる際にも役立ちます。しかし正確性が必要なので作業に時間が掛かりますし、税理士事務所などへ依頼するとコストが高くなりがちなのもデメリットです。
データ入力代行業者へ依頼すれば、面倒な記帳作業を代行してくれるので自社では記帳された内容を活用するだけで済むようになります。税理士事務所などへ依頼するより低コストで代行依頼を掛けられるのもメリットです。
人件費削減にもつながる!データ入力代行のメリット
データ入力代行を依頼すると次のようなメリットがあります。
- 人件費を削減できる
- データ入力に掛かる時間を削減してコア業務に集中できる
- 働き方改革につながる
- 正確な納品物を期待できる
人件費を削減できる
データ入力作業はどれも単純な内容です。しかし従業員の人件費はあらかじめ決められているので、時給などで換算するとデータ入力で得られる成果に払った費用が見合いません。結果的に社内でデータ入力作業を行うと膨大なコストが経営を圧迫してしまう危険もあります。
たとえば仮に10万字の単純文字入力作業が発生したとします。一般的な事務員は1時間換算だと2400文字の入力が可能です。その際担当した従業員に時給換算で1,100円を払っていたとしたら
・10万字/2400文字=約41時間
の時間が発生し、コストは
・1,100円×41時間=4万5,100円
となってしまいます。
データ入力代行業者へ依頼すれば、上記よりも安い値段で作業を代行できる可能性が高いです。結果的に人件費の削減がコスト削減に直結するようになります。
データ入力に掛かる時間を削減してコア業務に集中できる
「データ入力に時間を取られて、その先の作業に全然時間を取れなかった」というのは仕事上よくある話です。しかしよく考えるとデータ入力は「ノンコア作業」であり、データ入力の先にある仕事は創造的な要素も絡む「コア業務」です。ノンコア業務であるデータ入力がコア業務を圧迫していては、会社の成長率鈍化にもつながってしまいます。
しかしデータ入力代行業者を利用すれば、多くのノンコア作業をすべて業者へ任せられます。会社の状況によってはすべてのノンコア業務を代行に掛けることはできないかもしれませんが、自社ですべて作業するよりは時間に余裕ができるのがポイントです。
「時は金なり」です。時間の余裕をコア作業へ回せれば会社の成長にもつながって収益向上が期待できます。
働き方改革につながる
データ入力作業を積極的にやりたがらない方も多いと思います。データ入力は単純作業であり長時間作業するのはきつい部分もあるからです。単純作業を従業員に任せっきりにすると、会社での満足度低下などでモチベーションが下がってしまう可能性もあります。
データ入力代行業者へ作業を任せて従業員をコア業務へ回しやすくなれば、やりがいが持ちやすくモチベーション向上にもなるでしょう。また無駄な作業時間が減るので残業がなくなるといった成果も期待できます。
結果的に政府が推進している「ワーク・ライフバランス」といった働き方改革を実現しやすくなります。
正確な納品物を期待できる
データ入力作業を行う従業員が作業に慣れているとは限りません。ミスが多いとデータとして使い物にならないですし、もう一度データ入力を行う手間も掛かってしまいます。
データ入力代行業者は代行を専門としているプロです。一言一句間違えずにデータをクライアントの希望通りに入力するスキルを持っているので安心して作業を任せられます。また「ベリファイ入力(同じデータを別のスタッフが入力して間違いがないか確認する)」といった作業も行ってくれるので、より正確性が増すのがメリットです。
データ入力業者を選ぶときのポイント
データ入力業者を選ぶときは次のポイントを確認してみてください。
- 実績が豊富で大企業とも取引があるか確認する
- 見積もりをして値段や内容を自分で比較する
- プライバシーマークなどを取得して安全性を確保しているか
- 相手の対応を確認する
実績が豊富で大企業とも取引があるか確認する
データ入力代行業者を選ぶときは、実績を確認しましょう。自社と同じような業種の代行実績がたくさんある業者だと依頼もしやすいです。また実績を公開できるのは提供しているサービスに自信がある証拠にもなりますし、実績を明確に公開しているか確認すると悪徳な業者を見定める手段になります。
さらに知名度の高い大企業との取引もあれば、「信頼性がひと際必要な大企業とも取引を行えるほど力がある」という高い信頼性につながります。
見積もりをして値段や内容を自分で比較する
データ入力代行業者の依頼価格の相場参考は、以下のようになります。
・文字入力:1文字あたり0.5円など
・名刺や名簿入力:10項目で50円など
・データ集計やグラフ作成:1設問あたり400円など
ただし
・活字だけでなく手書き文字に対応してほしい
・スキャニングでカラースケール保存をしてほしい
・テープ起こしの相槌などもそのまま起こしてほしい
といった希望がある場合相場は大きく変わってきますし、代行業者ごとにどんな範囲まで対応をしてくれるのかは変わる点に注意です。相場を見るのも重要ですが、気になるところがあれば見積もりを掛けて自分の目で内容を確認してみましょう。
・提供されるサービス内容が明確である
・内容に合った値段であるか
・希望の納期に対応してくれるか
といった点を確認して最適な業者を選んでみてください。
プライバシーマークなどを取得して安全性を確保しているか
データ入力で業者に渡す書類やデータは、個人情報も含まれているので取り扱いに注意が必要です。代行を任せるとはいえ業者も外部企業の1つです。このため「個人情報を渡してもしかるべき方法で取り扱ってくれる安心な業者か」をよく見極める必要があります。
「プライバシーマーク」を取得しているかが1つポイントです。プライバシーマークは
「一般財団法人日本情報経済社会推進協会」が個人情報保護体制が適切であると認定した業者にしか発行しないため、信頼性を測る大きな指標になります。プライバシーマークといった認定を受けていない業者は悪徳である可能性があるので注意しましょう。
また記帳代行の場合は、「税理士はいないが確定申告代行に対応している」としている場合不正な業者になるので注意しましょう。確定申告は本人か、税理士認定を受けた代理人しか手続きできないようになっているからです。
信頼性の高いところを厳選!おすすめのデータ入力代行業者7選
ここからは信頼性が高いおすすめのデータ入力代行業者を7つご紹介していきます。
- ビーアウト
- うるるBPO
- シスプロデータプロ
- ナレッジデータサービス
- プロセス・マネジメント
- 教育ソフトウェア
- ジェイアイエム
ビーアウト
弊社「ビーアウト」は、高品質で低価格のデータ入力代行サービスを提供できることに強みがあります。できるだけプロセスを省いてシンプルに作業できる体制を整備しているのが大きな理由の1つです。
文字入力やスキャニング、テープ起こしなど複数の業務を代行しているため並列で依頼を掛けていただけるようになっています。またオプションでベリファイ入力やそのまま入力などにも対応できるようになっているのもポイントです。
作業は全員日本人スタッフが対応しているので、安心して依頼できるようになっています。
うるるBPO
4,500社以上の取引実績を持つノウハウ豊富なデータ入力代行業者です。国内企業や国外企業、クラウドソーシングなど複数のデータ入力代行を行えるリソースを用意しているのが特徴になっています。
一括業務処理や納期優先など顧客のニーズに応じて適切な業務フローを構築してサービスを提供してくれます。またデータクレンジングやOCR処理などさまざまな代行業務を依頼できるようになっているのもメリットです。
シスプロデータプロ
官公庁との取引実績もあるデータ入力代行業者です。名刺入力やアンケート入力・集計、大判スキャンなどに対応しています。
中国武漢市の支部と併せてベリファイ入力を行っており、入力精度は99.98%を誇っています。現物の取扱いが必要な場合は日本で作業を完結させてくれるので、安心して作業を任せられるのも特徴です。
ECサイト商品登録代行サービスといった面白いサービスも提供中です。
ナレッジデータサービス
大学や学術機関との取引実績が豊富なデータ入力代行業者です。名簿情報入力やテープ起こし、アンケート入力などに対応しています。
差し迫ったニーズや小口の仕事にも柔軟に対応してくれるため依頼がしやすいです。またデータの編集や加工のノウハウも提供してくれるので、データの利活用のヒントを得ることができるのもメリットになっています。
プロセス・マネジメント
コストパフォーマンスの強みのあるデータ入力代行業者です。アンケート入力・集計や名簿入力などに対応しています。
「個人情報保護士」の資格を有しているスタッフが在籍しているので、個人情報の取り扱いが厳重な書類もデータ入力代行しやすいのがメリットです。また独自のシステムを採用しており、入力精度が99.9%という高い数値を記録しているのも特徴になっています。
アンケート集計においては「おまかせパック」を利用すれば、目的に応じた有効な集計データを提供してくれます。
教育ソフトウェア
マークシート読み取りや文字入力などに対応しています。
マークシート読み取り機が完備されており、マークシートの読み取り処理を代行してくれます。マークシートを大量に保管している方におすすめです。送付が無理な場合は出向サービスも提供しているので安心です。
またベリファイ方式を活用した精度の高い文字入力作業を提供しているのもポイントになっています。
ジェイアイエム
半世紀以上サービスを提供している老舗の企業です。
データ入力やスキャニング作業代行などを提供しています。
1.上書きベリファイを行う
2.訂正されたデータをプログラムで抽出
3.専門のスーパーバイザーが確認
といった手順で精度の高い入力を実現しています。プログラム上でエラーを自動で抽出できるようになっているのもポイントです。
書類をスキャニングした後、画像データから入力作業をするといったパターンにも対応してくれます。
まとめ
今回はデータ入力代行作業の種類や依頼するメリット、業者の選び方やおすすめの会社などをご紹介してきました。
データ入力代行業者へ作業を任せれば、コア業務へ時間を回しながら効率よくコスト削減ができる体制ができあがります。業者を選ぶ際は実績や見積もり時の内容、セキュリティ性などをチェックしてみてください。